令和6年度は、「甲府市上下水道事業経営戦略」の経営方針である「①災害に強く快適な下水道(安全・強靭)、②将来に繋げる下水道(持続)、③お客様満足度の高い下水道(信頼)、④環境に配慮した下水道(環境)」に基づき、災害に備えた耐震施設整備や経年施設の更新を実施するとともに、公共用水域における水質保全の推進に努めました。


※1・・・償却資産の取得又は改良に伴い交付された補助金等(負債として計上)のうち減価償却費見合い分を収益化したもの。
※2・・・施設の建設・改良などにかかわる収支の不足額(収入から翌年度へ繰り越される支出の財源に充当する額を除いた額)は、減価償却費などの現金の支出を伴わずに企業内部に留保されている資金などで補塡しました。
※3・・・工事負担金収入には、翌年度に繰り越される支出に充当する額160百万円(税込)を含んでいます。
●令和6年度末の下水道普及状況
処理世帯数 91,863戸(前年度比 503戸の増加)
処理件数 94,291件(前年度比 434件の増加)
汚水処理水量 33,003,374立方メートル(前年度比786,909立方メートルの増加)
●経営状況
収益的収支は、収入7,572,479,918円、支出5,967,535,381円となり、1,604,944,537円の純利益となりました。
資本的収支は、収入5,421,358,995円、支出8,546,648,174円となり、3,285,289,179円の資金不足(資本的収入額から翌年度へ繰り越される支出の財源に充当する額160,000,000円を除いた額)となりましたが、損益勘定留保資金(減価償却費などの現金の支出を伴わずに企業内部に留保されている資金)などで補塡しました。
●建設改良事業
汚水管渠整備事業として、積翠寺処理分区1件302.02mの下水管布設工事、古府中町・積翠寺町地内ほか9件543.43mの下水道管布設工事を実施しました。雨水管渠整備事業(浸水対策)として、徳行五丁目地内ほか5件136.25mの雨水渠工事を実施しました。管路施設の調査等及び改築事業(長寿命化対策)として、住吉一丁目地内ほか2件の調査等の委託、若松町地内ほか9件2,720.61mの管更生工事等及び49箇所の人孔鉄蓋調整取替工事を実施しました。浸入水防止対策(管路)として、上町地内にて1件の原因特定調査の委託を実施しました。下水道地震対策事業(管路)として、市立甲府西中学校ほか2箇所のマンホールトイレ実施設計の委託、上町地内にて13基の人孔浮上抑制対策工事を実施しました。また、道路改良工事等に伴い下水道施設の改良工事として、大里町地内ほか5件を実施しました。浄化センターについては、「甲府市下水道総合地震対策計画」に基づき、第1曝気沈砂池ほかの耐震診断及び新脱水機棟(建築部)ほかの実施設計を実施し、「甲府市公共下水道ストックマネジメント計画」として、監視制御設備(第1期)の更新が完成、新たに自家発電設備更新工事が着工し、令和8年度に完成予定です。住吉中継ポンプ場においては、「甲府市下水道総合地震対策計画」に基づき、汚水中継ポンプ棟(土木部分)の耐震再診断を実施し、「甲府市公共下水道ストックマネジメント計画」として、沈砂池設備更新(機械設備・電気設備)工事、低段除塵機更新工事、No1低段ポンプ更新工事が完成、新たに受変電設備更新工事が着工し、令和7年度に完成予定です。