平瀬浄水場

この浄水場は、甲府駅から北西約8.5km、平瀬町にあります。標高2,592mの国師岳の山中から流れ出る荒川の水を取水し、甲府市内（南部を除く）と、甲斐市の一部（旧 敷島町）の広い範囲に給水をしています。この施設は、明治42年（1909年）につくられた歴史あるもので、大正2年（1913年）から水を送り続けています。この歴史的施設も、今日では自動制御システムによる近代的な浄水場に生まれかわり、山梨県内では一番大きな浄水場です。
昭和60年4月、厚生省の「おいしい水研究会」が選んだ“水道水のおいしい都市”に甲府市（荒川、釜無川）も選ばれました。

●所在地	甲府市平瀬町437-3
●電話番号	055-251-8111
●標高	399m
●面積	62,581平方メートル
●取水能力	126,400立方メートル/日
●浄水能力	126,400立方メートル/日

 ■平瀬浄水場の仕組み

荒川ダムより下流8km、万年橋のきわにあり、1日126,400立方メートルの水を取り入れることができます。

水の中の砂や泥や大きなゴミを取り除く池です。（滞留時間30分）

浄水場内に引き入れられた水が最初に着く池です。塩素消毒を行うとともに流れ込んできた水の量も測定します。（滞留時間2分40秒）

水の中の細かなゴミや濁りを取るため凝集剤（PAC〜ポリ塩化アルミニウム）を入れてよくかきまぜます。（滞留時間1分18秒）

小さな固まり（フロック）をつくって沈ませるため、フロキュレーターをゆっくり回転させてかきまぜます。（滞留時間23分30秒）

フロックを自然に沈殿させます。沈殿したフロックは、リンクベルト式かき寄せ機でかき寄せ、排泥池に送ります。トラフにて塩素消毒をおこない、澄んだ水は急速ろ過池へ流れこみます。（滞留時間3時間4分）

濁りを取り除かれた水はろ過池のアンスラサイト（無煙炭）と砂、砂利の層（90cm）を通って、1日平均120mの速度でろ過され、きれいな水になります。（滞留時間30分）

送られてきたろ過水に塩素を入れ、皆さんのご家庭に送られる飲み水の残留塩素を調整します。（滞留時間16分）

消毒された安全な飲み水をここにたくわえておき、次の配水池へ送る水の量を調節します。地下式で15,700立方メートルの水をたくわえています。ここから送られる水は、それぞれの配水池を通って、皆さんのご家庭に届けられます。

（取入口から浄水池までの所要時間4時間50分）